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今後は,運動の継続が出来ない人に対する精神面のフォローや自己管理を行い,安全に楽しく参加できる環境づくり,仲間同士のつながりを深める関与が必要です。15年度は,虚弱,要支援,要介護1の方を対象としたパワーリハビリテーションも行い,参加者が活動的な生活を送るための行動変容と自立度の改善を目指して活動中です。 ![]()
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教室は,まず保健師が地域の老人クラブ等に呼びかけ,最寄りの公民館などで町主催の健康体操初心者教室を1週間に1回,1時間30分程度,8回コースで開催します。講師は,(社)生命の貯蓄体操普及会に派遣を依頼するとともに,町保健師が指導にあたります。修了後,継続希望者が自主組織を作って毎週1回,体操教室を続けており,意欲のある住民が研修を受けて指導員として指導にあたっています。継続教室を支援するため,指導員の研修サポート及び組織運営も町が側面から支援しています。 現在7教室,100名が継続教室に参加しています。指導員数12名です。
長期継続者の体操効果が口コミで広がり,初心者教室の開催希望が地域からでるようになりました。本教室を各地に増やし,高齢者の体力を維持し,寝たきりの予防に役立てていきたいと思います。 |
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そこで,個々の住民の意識を高め,継続的に実践してもらうためにはどうしたらいいかということを検討し,有効な事業展開を図るために,13年度から始めている介護予防事業の見直しをすることにしました。 介護予防事業の目標を「誰もが興味をもてるタイトル」で「誰もが簡単にできる」「効果測定のしやすいもの」とし,教室修了後も「継続」してもらえるように内容を見直しました。 ![]()
■プログラム
保健師は事業実施の企画,教室全体の運営,参加者の募集,その他事業の実施に伴う事務を役割として,講師は企画に基づいた教室の講義・実技のプログラム作成,アンケート集計・評価を担いました。勿論募集を開始するまでは,綿密に保健センターと講師の間で打ち合わせを行いました。
また,同時に開催した個別健康教育参加者の生活改善の効果も,他市町村の改善データよりも良い結果が得られました。
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保健師は,教室の企画・運営・評価など事業一連を担い,講師との事業前後,開催中も随時綿密な打ち合わせを行い,目的が達成できるよう検討を重ねながら進めました。
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教室の内容も,教えるのではなく知ってもらうことを前提に内容を考え,講師を選びました。いつも患者を診ている“物忘れ外来”の医師,痴呆介護の現場に携わっている看護師,楽しく音楽療法をしてくれる先生,それにスタッフ一同による事実に基づいた寸劇の上演などにより,痴呆を知ってもらうことができました。
在宅介護支援センターは,各施設ともすべてデイケアあるいはデイサービスを併設し,介護現場をよく把握しています。また,参加対象者と接触する機会が多く,痴呆に対する現場情報も豊富です。寸劇を行うにも人手が要るため,何より保健センターだけでは参加者が集まらないので,共催するメリットはとても大きなものがありました。 教室の打ち合わせを重ねる中,企画・運営等の充実が図れたこと,教室運営の話し合いを通じて他の業務についても連携が図りやすくなりました。
ちなみに15年度は対象者を分けずに8回コースとし,希望する回だけの受講でも良いという自習度の高い教室にしたところ,定員を大きく上回る申し込みがあり,多くの人にお断りをするような事態になってしまいました。 |
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宅老所は,高齢者が立ち寄り,一緒に話や食事をしたりすることで,利用者の精神的サポートや閉じこもりを予防することを目的としています。施設の運営は,地域のボランティアの方が中心となって行っているため,家庭的でアットホームな雰囲気の憩いの場です。 教室には保健センターのスタッフが出向きますが,その他に宅老所で活動しているボランティアや,わかぎ塾で活動してくださるボランティアも参加し,麻痺や難聴など参加が困難な利用者の方をサポートしていただいています。わかぎ塾ボランティアは,次月に行う内容の検討や準備のため,ほぼ毎月1回の打合会をしています。 教室では保健師が血圧測定を行ったり,健康相談を受けることもあり,参加者との関係の中から,生活や体調の変化に気付くこともあります。年度末には二段階方式かなひろいテストを行っており,参加者の痴呆傾向早期発見に努めています。
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そして,この事業を全町に普及させようと,平成11年度には10地区より代表者を選出してもらい,「保健福祉リーダー養成講座」を実施し,6ヶ月で64時間の講座を21名が受講されました。また,介護保険開始前年の「介護予防拠点整備事業」により,地区公民館の段差改修や備品整備も行いました。養成講座修了者を中心に協力員を募り,介護保険制度開始と同時に9地区で「ミニデイサービス事業」をスタートし,半年後には全地区で実施できるようになりました。月平均2回実施,10時から3時まで,昼食は協力員の手作りで(体制が整わないところは弁当),一日の過ごし方など大池地区を参考に運営モデルを示し,町からの補助金(開催回数,参加人数に応じ)により,それぞれの地区で実施してもらいました。 初年度は,地区代表者と定期的に話し合いを持ちましたが,話し合いのたびに喧々囂々となり,不安なスタートとなりました。そこで,それぞれの地区を巡回して協力員との話し合いも実施し,要望により協力員を対象としたレクリエーション教室や食品衛生の話,救急法講習を実施するなど,内容の検討や改善を図りました。また,年間計画の中に健康づくり講演会,高齢者歯科教室,筋力アップ体操,栄養講座等を組み入れてもらうよう働きかけ,保健師や栄養士,歯科衛生士,運動指導士は講師として活動に参加しました。 現在活動は4年目となり,ミニデイサービスの実利用者は480人で,65歳以上の約4割の人が参加していることになります。また,協力員も40代から70代までの約300人が,自分の都合のつく日に協力員として活動し,住民の自主活動による相互支援体制ができました。
活動開始当初,役場や社会福祉協議会の仕事を肩代わりさせられると感じていた協力員も,活動を進めるうちに「高齢者の方に喜んでもらえるのがとてもうれしい」「自分たちも元気に年をとりたい」など,高齢者と関わることで,高齢者を地域で支え,いずれ自分たちも住み慣れたこの地域で支えてもらいたいという相互支援の意識や健康への関心も高まってきました。今では,それぞれの地区の創意工夫により,地区特性も生まれ,地域の大事な活動として位置づけられ,定着してきています。 |
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また,在宅介護支援センターには,高齢者の要介護状態の予防や発見,ケアといった役割がありますが,今回の「こけまぁーで」運営は,在宅介護支援センターのより積極的な介護予防の取り組みにつながりました。当町の広い面積と高い高齢者人口割合を考えると,住民も含めて既存の各組織が,一つの事業を協働で行うことにより,それぞれが力をつけていくことは,とても大切なことと考えます。
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実施会場・回数 公民館など14カ所で実施。会場まで遠い人は送迎あり。各会場にて月2回開催。 実施内容 2事業所に委託して実施。担当職員は看護師(1人)と補助員(2人)で,毎回健康チェック,健康相談,体操,日替わりメニューとして手工芸,ゲーム,レクリエーション,講話など趣向を凝らしています。
閉じこもり予防として本当に必要な人に,まだ十分利用されているとはいえない現状にあり,今後,さらに地域全体に「虚弱高齢者の元気づくりの会」であることを啓蒙し,さらにより多くの住民にボランティアとして関わってもらうことで,介護予防意識の啓発につなげていきたいと考えます。 2)内容の充実 男性の参加が少ないので,今後,男性の参加に向けて内容の検討も必要です。 3)事業評価 13年度に東京都老人総合研究所が開発した「老研式活動能力指標」を使った調査票で全員に実態調査をしましたので,今後,その追跡調査を実施すると共に,客観的評価方法を模索していきたいと考えています。 |
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介護保険開始後,給付費は年々増加(平成12年度約28億円が14年度見込み約41億円)し,市の財政逼迫が問題となってきました。阿南市では,介護保険給付費と医療費の削減を目的に,平成15年度より,従来の委託事業での生きがいデイサービスや宅配食に加えて,保健センターによる介護予防などの事業を進めることになりました。 1)介護予防事業 2)高齢者食生活改善事業 3)運動指導事業
また,ボランティアや在宅のスタッフによる草の根の周知がされたことも大きいです。老健事業と介護予防事業を同時進行で実施することで,相乗効果がみられ,参加数も住民の健康への認識も上がってきたことがうかがえます。今後の課題として,健康度評価事業を効果的に活用し,より個人個人に合わせた健康増進を進めていきたいと思います。 |
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運動習慣のない人等リスクの高い人が参加できるように働きかけをしていきたいと思います。 2)運動ボランティアの養成について 教室の内容の充実,継続性を考えると,ボランティアの育成が必要であると思います。 3)トレーニングルームの指導者の確保について 今年度は半年間トレーナーが配置されましたが,来年度以降はトレーナーがいないため,指導者を確保する必要があります。
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