長寿国日本ですが、食生活の欧米化、簡略化が進み、ほんとうの意味で豊かな食生活を送る人は少なく、健康に長生きすることはむずかしくなってきました。そんななか、沖縄の食生活は、しばしば健康的な長寿食として取り上げられ、注目されています。 といっても、特に大きく変わった食品を食べているわけではありません。沖縄の食生活の特徴は、以下の通りです。 1.良質たんぱく質の多い豚肉を多くとる。 2.調理法はゆでたり煮たりして、脂肪を取り除いて食べることがほとんど。 3.植物性食品である豆腐(大豆)から良質のたんぱく質、不飽和脂肪酸を多くとっている。 4.昆布などの海藻類をたっぷり使い、からだの細胞を活発に保つヨウ素や食物せんいをたくさん摂取する。 5.にがうりに代表されるβカロテン、ビタミンCを多く含む緑黄色野菜を毎日、食卓に並べる。 どの食品も取り立てて変わったものではありません。外食やファーストフードなどをあまり利用せずに、伝統的な自然食品を、毎日の食生活に少しずつ取り入れ続けることで、沖縄の人たちは長寿を手に入れることができたのです。さらに、農作業などで適度にからだを動かしていることも長寿のポイントでしょう。 |
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