体内には平均1〜1.2kgのカルシウムがあり、その99%は骨に含まれています。残りの1%は血液や細胞組織にあり、神経細胞の情報の伝達や筋肉の収縮、ホルモンの分泌、細胞の代謝などのために働いていますが、このたった1%の働きが非常に重要で、こちらのカルシウムが不足すると、骨のカルシウムが溶け出して血液や細胞に補充されます。 しかも、カルシウムが体内で働くためには、マグネシウムとのバランスも大切です。マグネシウムが不足していると、いくらカルシウムをとっても正しく利用されません。そのため、カルシウムとマグネシウムとのバランスが崩れていれば、カルシウムがどんどん骨から溶け出します。 骨の弱い人が増えているのはこのためではないかといわれています。カルシウムを効率よく吸収し、骨を丈夫にする正しい方法の再確認を!
カルシウムを効率よく吸収するには、他のミネラルとのバランスが大切で、牛乳だけを飲んでいればいいというものではありません。また、運動不足はカルシウムの吸収を悪くします。いつも室内で日にあたらないとか、活動は夜で、昼は寝ているような生活もよくありません。カルシウムが十分にある丈夫な骨を保つには、左の3つを厳守です。
マグネシウムとのバランスを考えると、乳製品だけでなく、小魚、海藻、大豆、大豆製品、緑黄色野菜などからもしっかりカルシウムをとる食生活が大切です。
あてはまる項目にチェックマークをつけてください。
神経痛やイライラがひどい
不眠症ぎみである
歯ぎしりをすることがある
更年期の症状がひどくて辛い
月経前の緊張や生理不順が強い
腰痛や関節痛がある
足などにけいれんが起こる
脈拍が弱いほうである
出血が止まるまでに時間がかかる
虫歯が多い
ステロイド剤の投与を受けている
清涼飲料や加工食品をよくとる
野菜より、肉を食べすぎる傾向がある
胃が弱いほうである
運動不足である
妊娠中か授乳期、または更年期である
甘いものが好きだ
脂肪のとりすぎだと思う
チェックマークが2個以下 適度にカルシウムが吸収されています。今後も幅広い食品からカルシウムをとり、積極的な運動を。
チェックマークが3〜9個 アレルギーや不眠、イライラ、更年期障害にカルシウム不足が関係。加工食品のとりすぎに注意を。
チェックマークが10〜18個 カルシウムの欠乏がひどく、将来、骨粗鬆症や心臓病、腎臓結石などになりやすい人です。
からだを動かさないと、カルシウムが骨に沈着しません。カルシウムの吸収に運動が不可欠なのは、このため。平日はよく歩き、休日はしっかり運動したり、家まわりの外仕事をするなどの習慣を。
カルシウムが効率よく吸収されるには、シイタケなどに含まれるビタミンD前駆物質が体内で活性化されることが必要。このビタミンDの活性化に欠かせないのが、紫外線です。 ※1日10分程度は日光浴を。ただし長時間はさけましょう。
ビタミンDの補給に干しシイタケがよいといわれていますが、最近の干しシイタケは天日乾燥されていないものもあります。この場合は使う前に自宅で、1時間ほど日光浴をさせてあげましょう。
女性の骨量は女性ホルモンの分泌と比例しており、20歳前後がピークで、40歳ぐらいまでほぼその量が維持されます。しかし、閉経期になると、骨量が急激に低下し、骨粗鬆症になりやすくなります。この時期を迎える前に、ホネ貯金をたくさんしておくことが大切です。
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