気になる症状Q&A

これって病気?どう治す よく起こる不快な症状や、ちょっと気になるからだのこと、毎日を元気に過ごすための対処法を紹介します。

あまり汗をかかなくなりました
年をとったせいか、暑い日でもあまり汗をかかなくなりました。
汗をかかないと、何か問題があるのか気になります。
(73歳・女性)

高齢者は、もともと体内の水分量が不足しがちで脱水症になりやすい状態。
発汗しないと体内に熱がこもりやすく、熱中症になる危険が高まります。
水分の補給を習慣付けましょう。

 私たちは、汗をかくことで体内の熱を放散し、体温を一定に保っています。高齢者の場合、暑さに対する知覚が低下する上、体温調節がうまく機能しなくなるので、汗をかきにくくなります。
 また、高齢になるに連れ水分・イオンの貯蔵庫となる筋肉量が減ったり、食事や飲料による水分摂取量が減ったりするので、体内の水分量が不足しがちです。トイレが近くなるのを嫌がって水分摂取を控えていると、ますます水分・イオン不足に陥ります。
 もともと体内の水分量が少ない高齢者にとって、最も問題なのは、脱水症が進みやすいことです。特に食欲がないと、電解質が不足するので、脱水症がより進みやすく、夏場だけでなく秋口にも熱中症を起こし、悪化する傾向にあるので注意してください。
 そうならないように、喉が渇かなくても定期的に水分補給をするようにしましょう。食欲がないときは、おかゆと梅干しをとるように。おかゆから水分と糖分、梅干しから塩分が摂取できるので、脱水症の予防になります。緑茶やスポーツドリンクもいいのですが、梅昆布茶もおすすめです。

回答者:瀬義昌 たかせクリニック理事長

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