気になる症状Q&A

これって病気?どう治す よく起こる不快な症状や、ちょっと気になるからだのこと、毎日を元気に過ごすための対処法を紹介します。

健康サンダルで足裏の皮が硬化。履き続けても大丈夫?
健康のために健康サンダルを履いていたら、
足の裏の皮が硬くなってきた気がします。
履き続けても大丈夫でしょうか? 
(55歳・男性)

サンダルの突起が足の裏を刺激し続けて起こる
「健康サンダル角化症(かくかしょう)」かもしれません。
いったん使用をやめてみてください。

 皮膚の一部が厚く、硬くなる疾患を「角化症」と呼びます。毛穴に角質が詰まってブツブツができる「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」や、表面に銀白色の粉を伴った赤い発疹が全身に現れる「尋常性乾癬(かんせん)」など、さまざまな角化症があります。足の裏で起こる有名なものは「タコ( 胼胝(べんち))」や「うおのめ( 鶏眼(けいがん))」でしょう。どちらも歩き方や靴の問題などで患部に強い圧迫や摩擦が生じ、防御反応として皮膚が厚くなる疾患です。
 健康サンダルを長時間履いている場合は、サンダルの突起が足裏の特定の箇所を圧迫、刺激し続けてしまいます。その結果、突起が当たる部分の皮膚が厚く、硬くなることがあり、これを健康サンダル角化症などと呼びます。厚くなった皮膚は、健康サンダルの使用をやめることで徐々に元に戻ることが予想されます。
 ただし、健康サンダル角化症と症状が似ているものに、白癬(はくせん)(水虫)の一種である「角化型白癬」があります。角化型白癬だった場合、放置するとひび割れて痛みが出たり、治療が難しい爪白癬を合併したり、他の人にうつったりすることもあるため、一度皮膚科で診てもらうと安心です。白癬菌が見つかった場合は、塗り薬や飲み薬を用いるなど、白癬の治療を行います。

回答者:須賀康 順天堂大学医学部附属 浦安病院 皮膚科学教室 教授

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