気になる症状Q&A

これって病気?どう治す よく起こる不快な症状や、ちょっと気になるからだのこと、毎日を元気に過ごすための対処法を紹介します。

風邪は治ったはずなのに
風邪は治ったはずなのに、乾いた咳(せき)が1カ月以上も続き、特に夜間は激しく咳き込んで眠れなくなるので睡眠不足になり困っています。
(51歳・女性)

咳ぜんそくが考えられますが、専門医で咳の原因を特定した上で適切な治療を開始する必要があります。
日常生活では、体の抵抗力を付ける習慣を心掛けましょう。

 長引く咳の訴えの中で、年々増加しているのが咳ぜんそくです。
 一般のぜんそくと同様、空気の通り道である気道(気管支)の粘膜が炎症を起こし、わずかな刺激にも反応して咳が出るのですが、咳ぜんそくの場合は、ぜんそくのようなゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)、痰や呼吸困難などを伴わず、空咳だけが3〜4週間以上続くのが特徴です。中には1年以上も咳が続く人もいます。
 軽い咳が次第に悪化し、夜中から明け方にかけて発作的に激しい咳が出たりします。放置すると本格的なぜんそくに移行する可能性があるとともに難治化することもあるので要注意です。
 また、咳ぜんそく以外にも、アトピー咳嗽(がいそう)、後鼻漏(こうびろう)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などでも咳が長引くことがありますので、まずは専門医を受診して原因を明らかにし、適切な治療を開始することが大事です。
 血液検査でハウスダストやカビ、花粉、ペットの毛などのアレルゲンに反応がある場合は、枕や布団、室内を小まめに掃除し、アレルゲンを排除します。
 日常生活では、栄養バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス解消を心掛け、抵抗力を付けましょう。過度の飲酒や喫煙は咳ぜんそくを悪化させるので、ご注意を。

回答者:茂木孝 日本医科大学呼吸ケアクリニック

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