気になる症状Q&A

これって病気?どう治す よく起こる不快な症状や、ちょっと気になるからだのこと、毎日を元気に過ごすための対処法を紹介します。


3歳の子供が胃腸炎になり、けいれんを数回起こした
3歳の子供が胃腸炎になりました。症状は
軽いのですが、けいれんを数回起こしました。
大きな病気がないか心配です。
(37歳・女性)

胃腸炎に伴う「胃腸炎関連けいれん」の
可能性が考えられます。適切な治療で治まるため、
医療機関を受診してください。

 冬の時期には、ノロウイルスやロタウイルスなどが原因で起こる「ウイルス性胃腸炎」が子供の間で流行します。発症後、半日から2日程度嘔吐を繰り返し、その後に下痢が続く病気で、特効薬はありません。症状が重くなければ、脱水に注意しながら食塩や糖分を含んだ経口補水液などで小まめに水分補給をし、家で回復を待ちます。嘔吐や下痢が1日に5〜6回以上と多い、顔色が悪い、皮膚や唇が乾燥しているなど、重症の場合は医療機関を受診しましょう。
 また、胃腸炎が軽症の場合、発症から1〜2日目にけいれんが現れることがあります。これは「胃腸炎関連けいれん」と呼ばれ、特に生後6カ月から4歳頃の子供でよく起こります。このけいれんは1〜3分程度続き、1日に何度も繰り返す傾向があります。内服薬による適切な治療で治まるため、焦らずに医療機関を受診してください。子供がけいれんを起こしている間は、体や顔の向きを横にして誤嚥(ごえん)を防ぎ、落ち着くまで見守ります。
 胃腸炎関連けいれん自体は、子供の発達に影響を与えるなど後遺症の心配はありません。ただし、他の病気が原因となっていることもあるため、けいれんを起こしたら必ず小児科に相談してください。

回答者:若林 大樹 医療法人社団Sunny 理事長

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