●メタボリックシンドロームを防ぐ生活習慣改善術「高血糖」
保健師さんが高血糖の人にアドバイス 「時間が不規則」な人の賢い食べ方
肥満に加え、健診で高血糖を指摘された高橋さん。
食事の時間が不規則で改善しなければと思っているのですが、
仕事がら難しく、血糖値もあまり芳しくありません。
しかし、保健師さんの指導を受けたら、6カ月で大きく改善しました。
その理由は…。
●相談者のカルテ
高橋 昇さん (仮名)
公務員
40歳・男性
● データ
ウエスト周囲径 88cm
中性脂肪(TG)値 160mg/dl
HDLコレステロール値
43mg/dl
収縮期血圧 136mmHg
拡張期血圧 86mmHg
空腹時血糖値 115mg/dl
朝は食欲がないのでほとんど食べず、昼食も仕事の状況で時間はばらばらです。

そのぶん、夜は残業で遅くなっても栄養バランスを考えてとっているつもりです。

1日のトータルの摂取エネルギーとしてはそれほど多くないと思うのですが、体重は減らず、血糖値も改善しません。
血糖値が下がらなくなるいちばんの原因は「食べ過ぎ」ですが、実は量だけでなく、「不規則な食事時間」も、血糖を処理するインスリンの代謝に影響をおよぼし、太りやすい体質をつくるもとになります。現実には、高橋さんのように朝食抜き、昼食時間が不規則、残業などで遅い時間の夕食になる人も少なくありません。

ただ、空腹のまま仕事を続けると、夕食のドカ食いや早食いにもつながり、それが空腹で下がっていた血糖値の急激な上昇を招きます。このような急激な血糖の上昇を繰り返すうちに、血糖値が下がりにくくなります。そこで取り入れたいのが、「つなぎ」の補食です。もちろん、そのあとの食事を軽めにするのがポイントです。
3ヶ月後の感想
夕食を軽くしたら朝に食欲がわき体調もよくなりました。
●6カ月後のデータ
ウエスト周囲径 86cm
中性脂肪(TG)値 151mg/dl
HDLコレステロール値 47mg/dl
収縮期血圧 135mmHg
拡張期血圧 85mmHg
空腹時血糖値 108mg/dl



指導を受けてから、食事の間隔が空き過ぎないように、移動中でも駅のスタンドでパンと牛乳の軽食をとったり、チョコレートを口に入れたりしています。また、夜の食事の量が少なくなったためか、朝の目覚めがよくなり、食欲も出てきました。体調もよく、数値を調べるのが楽しみです。