心の問題が引き起こす体の病気
心と体は密接につながっているので、心にたまったストレスが体の病を引き起こすことがあります。心身症とは、体に現れた症状の発症や経過に心の問題が大きく関わっていると認められる病気の総称です。
特定の病気ではなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、気管支ぜんそくなどの呼吸器の病気、狭心症などの循環器の病気、アトピー性皮膚炎などの皮膚の病気と、心身症として起こりうる症状は多岐にわたります。
ストレスを受けると、私たちの体の中では、ストレスに適応しようと、自律神経が体の各器官に働きかけて呼吸や血圧などを一定に保つようにし、内分泌系が体内のホルモンバランスを保つように働きます。しかし、あまりにも強いストレスや長く続くストレスにさらされると、自律神経や内分泌系の働きが乱れ、それらがコントロールしている臓器や器官に影響を及ぼして、病気を引き起こすのだと考えられています。
ストレスが原因とは思い至らず病院を転々とする人、そもそもストレスや体の不調に気づかない人が多いため、対応も遅れがちです。
治りにくい体の病気は、心身症の可能性が
体に生じる病気のほとんどは心身症として起こりえます。症状が複合的に現れる場合もありますが、特定の臓器や器官に限定して現れることが多いようです。代表的な心身症には次のような病気があります。