監修

せたがや内科・神経内科クリニック 院長 久手堅司くでけん つかさ

2003年東邦大学医学部卒業。2013年より現職。全国でも数少ない気象病外来、
寒暖差疲労外来を開設している。著書に『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)など。

正しい知識で防ぐ 熱中症

どこでも誰でも油断しないで

熱中症は夜間や屋内でも、時と場所を選ばず誰にでも起こりうる病気です。めまいや頭痛、吐き気などの症状をはじめ、重症化すると全身のけいれんや意識障害などが起きて命に関わることもありますが、水分補給や暑さを避けるなどの適切な対応で予防が可能です。

熱中症は、大量に汗をかいて体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能が乱れたりすることで起こります。特に発症しやすく、重症化リスクが高いのは高齢者と乳幼児です。体温調節機能が不完全で、熱中症の危険なサインに自ら気付くことも難しいため、周りの人が水分補給や休憩をとらせるなど体調管理に気を配って。

たとえ体力に自信のある大人でも、油断は禁物です。例えば、飲酒や朝食抜きは体内の水分や塩分不足を招き、睡眠不足や体調不良も熱中症のリスクに。毎日の健康管理と生活習慣の見直しが予防につながります。

暑さのピーク(11時~15時頃)は外出を控えて。
無理せず小まめに休息をとりましょう。

室温が28℃、湿度が70%以上になったら危険。
暑いと感じる前からの対策が大切です。

【何を?】
アルコールは避け、カフェイン・糖分ゼロの水や麦茶を。
【いつ?】
喉が渇く前に。「1時間おき」など時間を決めても。
【どのくらい?】
成人では飲み物として1日1.5Lが目安。

応急手当を行い、医療機関を受診します。
意識がない、またはもうろうとしている、自力で水が飲めないときは、
救急車を呼びましょう。

※応急手当をしても症状が改善しないなら、直ちに救急車を!

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