毎年、夏になるとせきが出て長引く場合は、夏型過敏性肺炎かもしれません。原因はトリコスポロンという灰色がかった白いカビ。高温多湿の梅雨から秋口にかけて、水回りにある木の腐った部分(腐木)などに繁殖します。
主な症状は発熱、せき、息切れです。急性と慢性に分けられ、発症から6カ月未満のものを急性、6カ月以上のものを慢性と呼んでいます。
初期の頃は秋になると症状がなくなるため、あまり気にしない人も少なくありませんが、夏がやってくるとまたせきが出て、年々悪化するという特徴があります。
肺が線維化して真っ白になると命に関わる場合もあるため油断はできません。心当たりがある人は下記のリストでチェックしてみましょう。病気の可能性が高い場合は、早めに呼吸器内科の専門医を受診してください。
生活している家の中に病気の原因があると思うと恐ろしいと感じるかもしれませんが、トリコスポロンを吸った人が誰でも発症するわけではなく、敏感な体質で、吸う機会が多い場合に発症します。
そのため、カビを吸う機会を減らすことが予防のカギになります。特にカビが発生しやすい古い日本家屋に住んでいる人はリスクが高いため、下記を参考に予防策を講じましょう。
夏型過敏性肺炎の原因は白カビです。菌糸は木の中まで入り込んでいるため、生えている部分を削ったり、木材ごと替えるなどのリフォームで取り除くようにしましょう。掃除できれいにしただけでは効果がありません。元から断つことをおすすめします。
その上で、こまめに窓を開けて風通しをよくしたり、日をよく当てるなどして、再びカビが生えないようにします。