コーヒーや紅茶などに含まれ、眠気覚ましや集中力を高めるなどの効果でおなじみの成分カフェイン。海外では、カフェインのとり過ぎで中毒を起こして死亡する事故が報道されていましたが、国内でも日常的なカフェインのとり過ぎによる死亡が初めて確認されました。
死亡したのは20代の男性です。夜勤の際にエナジードリンクと呼ばれるカフェイン入りの清涼飲料水を常用。死亡時はカフェイン錠剤も併用していたとみられ、嘔吐(おうと)などの中毒症状もありました。
内閣府食品安全委員会によると、カフェイン中毒の症状には心拍数の増加、目まい、頭痛、発熱、腹痛や下痢、吐き気、不眠などがあります。長期的には、肝機能が低下している人の一部では高血圧のリスクが上昇。妊娠中の人は胎児の発育に影響を及ぼす恐れがあります。
また近年は、エナジードリンクにウオッカなどのアルコールを混ぜたカクテルが若者の間で流行し、その危険性が海外で問題になっています。
国内にカフェイン摂取量の基準はありませんが、カナダの保健省が推奨する体に影響がない摂取量を例にとると、健康な大人はコーヒーでマグカップ約3杯まで、12歳以下の子供はコーラ約1缶までが1日当たりの目安です。