大きな地震が起こった際、お風呂にためておいた水でトイレを流すというのは一昔前の考え方。状況が分からない中トイレを使いたいときは、災害用トイレを設置して使用するようにして、安易にトイレの水を流さないようにしましょう。
地震で配管が壊れている可能性や断水のほか、トイレによっては停電で水が流せなくなるケースもあります。また、水害時は便器に水のうを入れて逆流防止対策をすることがあり、トイレが使えなくなる場合も。
水が流せないと衛生上の問題があり、トイレを我慢するのは健康上よくないので、必ず使うものとして、マンションでも一戸建てでも、まずは災害用トイレの設置を忘れないように。トイレの復旧の時期は損害の状況によりますが、公共の下水道が復旧することが前提になります。マンションはあらかじめマニュアルを作成*1しておきます。
*1 マニュアル作成の参考サイト:公益社団法人空気調和・衛生工学会『集合住宅の「災害時のトイレ使用マニュアル」作成手引き』
http://www.shasej.org/iinkai/200603/20200603.pdf
災害はいつどこで起こるか分かりません。外出先での非常事態に備えて、「携帯トイレ」(「簡易トイレ」など名称はさまざま)をかばんの中に一つ入れておくと安心です。トイレに汚物がたまったままになると、感染症の拡大も心配されます。災害時にすべての人が汚物をトイレにためたままにしない工夫が必要になります。また、「携帯トイレ」は災害時だけでなく、アウトドアやイベント、車の渋滞などトイレに行けない状況でも役立ちます。