暮らしの防災 すぐに役立つ 防災の知恵袋

監修

アウトドア防災ガイド
あんどう りす

自身の被災体験とアウトドアの知識・経験を生かし、全国で年100回以上の講演活動を展開。大人から子供まで、毎日の生活から楽しく取り入れられる防災・非常時の実践的な知恵や提案などが口コミで人気に。webマガジン「リスク対策.com」にて好評連載中。著書に『りすの四季だより』(新建新聞社)。

「夏」の水害に備えよう! 情報収集と避難のタイミング 梅雨、ゲリラ豪雨、台風などによる「夏の水害」。 避難するか否か、「判断する」のに役立つ情報をご紹介します。

「警戒レベル3」で避難できるように

夏は水害の多い季節。警戒レベル4(危険な場所から全員避難)の発令から急激に状況が悪化することもあるので、自分で判断して早めに避難しましょう。まず、ハザードマップで、想定される浸水範囲と、避難所や避難経路を確認します。たとえ浸水想定区域でなくても、想定以上の大雨などで浸水する場所もあるため注意が必要です。

同時に気象情報や河川情報もWebで確認しましょう。国土交通省HPの「川の防災情報」はどこで河川が氾濫しているかが分かります。気象庁HPの「キキクル(危険度分布)」は、雨による土砂災害、浸水害、洪水の危険度を赤や紫で5段階に色分け表示されます。どちらもリアルタイムで見ることができるのでおすすめです。

高齢者や小さな子供がいる場合や、危険な場所にいるときは、早めの避難が望ましいので「警戒レベル3」で避難を。

「1時間に50ミリの雨」って?

ところで天気予報でよく聞く「ミリ単位」の降水量ですが、イメージしているよりも危険性が高いかもしれません。一般に50ミリ以上になると傘は役に立たず、水しぶきで視界が遮られます。車の運転は危険で、雨水が集まれば水害が発生する恐れもあります。さらに夏は局地的大雨で10分間に20ミリを超えることも。

また、量だけでなく雨が降り続くときも水害の恐れが高く、避難の際には注意が必要です。

1時間に50ミリ=バケツをひっくり返したような雨

避難するとき アウトドア用レインウエアがおすすめ。 雨がひどくならないうちなら長靴でも避難が可能。膝以上の浸水や足首程度でも流れがあると、どんな装備でも危険に。

避難時の「子どもの服装」 大人同様、アウトドア用レインウエアを用意して、使い回すとよいでしょう。