臨床心理士、心理学博士 関屋 裕希せきや ゆき

東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野客員研究員。早稲田大学第一文学部心理学専修卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科発達臨床心理学分野博士課程修了後、2012年より現所属にて特任研究員として勤務。専門は産業精神保健(職場のメンタルヘルス)。業種や企業規模を問わず、ストレスマネジメントに関する講演、コンサルティング他、執筆活動を行っている。

あなたが主役!人と比べる人生にさようなら!

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「あの人、毎日が充実していそうで羨ましいなぁ」「仕事もプライベートも順風満帆でいいな。それに比べて自分は……」こんな風に、人と自分を比べて羨ましくなったり、落ち込んだりしてしまう経験は誰しもありますよね。最近では、SNSの利用によって、そんなモヤモヤを募らせることが多いのではないでしょうか。

これまでは、周りの人が休日に何をしているかなどは、話題にのぼらない限り知ることはありませんでした。けれど、今やスマートフォンをのぞけば簡単に他の人の生活が垣間見える時代に。「いい面」が書き込まれやすいSNSの特性もあいまって、充実した日々を送っている(ように見える)他人と自分を比べて落ち込むという場面が増えているのかもしれません。そんなときにおすすめなのが、次の2つの質問を自分に問い掛けてみることです。

● それって、本当に私も手に入れたいもの?
● 私の人生の中でも大事にしたいもの?

多くの場合、こうして立ち止まることで、落ち着きを取り戻すことができます。友だちが海でバカンスを楽しんでいる写真を見て、モヤモヤした気持ちが湧き上がってきたけれど、自分に問い掛けてみたら、私はどちらかというとインドア派だし、日焼けするなんてまっぴらごめん。海でアクティブに過ごすことは、私の人生にとって、全然大事なことじゃない。こう気付くことができれば、不思議になるくらい、あっさりとモヤモヤとさよならできます。

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でも、もしそれが、自分にとっても大事なことだったとしたら?そのときは、それを手に入れるために全力で頑張ればいいのです!大事なものに気付くきっかけをくれた相手をお手本に、その人の行動を真似するところから始めてもいいでしょう。少しずつでも、自分のため、自分の成長のために夢中で行動し続けていたら、他の人のことなんてどうでもよくなります。あなたの人生の主人公はあなた自身、どんな演出も行動も自由自在なのです!

そうそう、もう一つ。人と自分を比べてしまうときは、元気がなくなっていることが多いもの。そんなときは、自分をいたわって、休ませてあげることが大切です。好きな時間に起きて、好きなものを食べて、好きなことだけをする。そんな自分らしく過ごす日をつくれば、自然と比較モードから抜け出せているものですよ。

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