監修

認定NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル)理事長
山口育子やまぐち いくこ

認定NPO法人ささえあい医療人権センター COML:
「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者が自立・成熟し、主体的に医療に取り組むことを目指して1990年に設立。患者と医療者が協働する医療の実現を目的に、電話相談やセミナーなど、さまざまな活動を展開。

国内旅行中に病院に行くことになったとき困ることは? 旅行中は健康保険証とお薬手帳を持ち歩くと安心です

旅先でのけがや病気に備えて健康保険証の持参を!

国内の旅行先で、けがや病気になったときは、宿泊先に近い医療機関を紹介してもらって連絡し、症状を伝えて受診します。専門医がいない場合、そこから別の医療機関を紹介してもらいましょう。

その際、医療機関の窓口で「健康保険証」を提示すれば、一部負担金3割(小学校就学前は2割、70歳以上の高齢者は1〜3割)で治療を受けることができますが、健康保険証がないと、かかった医療費の全額を一旦立て替えなくてはいけません。後で受診した医療機関へ行って手続きしたり、必要書類とともに医療保険者に請求したりすれば、一部負担金を差し引いた額の払い戻しを受けることができますが、安心して医療を受けるためにも、「健康保険証」は持ち歩くようにしましょう。持病のある人は、出発前に主治医に旅行することを相談し、旅行先での注意事項を確認しておくと安心です。

また、旅先に「お薬手帳」を持参すると安心です。持病のある人はもちろん、そうでない人も日頃から「お薬手帳」に市販薬やサプリメントなど、服用している薬名や成分を自分で記入しておけば、旅先での医師や薬剤師の判断材料になり、正しい診断につながります。

旅行の持ち物に健康保険証とお薬手帳を加えましょう。

コピー不可の医療機関が多いので、必ず原本を持参すること。医療機関で「健康保険証」を提示できないと、一旦、全額自己負担となる。

処方薬は薬剤師が記録するが、自分で購入した市販薬やサプリメントの情報、アレルギーの有無も記入しておくと、薬の飲み合わせや副作用などをチェックできる。

Copyright (C) 社会保険出版社 All Rights Reserved.