目指せ!健康マイスター

監修宮崎 泰成みやざき やすなり

東京医科歯科大学 教授

1990年東京医科歯科大学医学部卒業。アメリカ・ユタ大学研究員、東京医科歯科大学医学部附属病院呼吸器内科講師などを経て2012年より現職。専門は呼吸器内科学、急性肺障害、過敏性肺炎など。

毎年、夏かぜをひく人はご用心 カビが引き起こす「夏型過敏性肺炎」

家の中にも病気の原因がある

毎年、夏になるとせきが出て長引く場合は、夏型過敏性肺炎かもしれません。原因はトリコスポロンという灰色がかった白いカビ。高温多湿の梅雨から秋口にかけて、水回りにある木の腐った部分(腐木)などに繁殖します。

主な症状は発熱、せき、息切れです。急性と慢性に分けられ、発症から6カ月未満のものを急性、6カ月以上のものを慢性と呼んでいます。

初期の頃は秋になると症状がなくなるため、あまり気にしない人も少なくありませんが、夏がやってくるとまたせきが出て、年々悪化するという特徴があります。

肺が線維化して真っ白になると命に関わる場合もあるため油断はできません。心当たりがある人は下記のリストでチェックしてみましょう。病気の可能性が高い場合は、早めに呼吸器内科の専門医を受診してください。

生活している家の中に病気の原因があると思うと恐ろしいと感じるかもしれませんが、トリコスポロンを吸った人が誰でも発症するわけではなく、敏感な体質で、吸う機会が多い場合に発症します。

そのため、カビを吸う機会を減らすことが予防のカギになります。特にカビが発生しやすい古い日本家屋に住んでいる人はリスクが高いため、下記を参考に予防策を講じましょう。

こんな人がなりやすい 古い日本家屋に住んでいる人 30~50歳代 家にいる時間が長い専業主婦

チェックしてみよう! もしかしたら「夏型過敏性肺炎かも…」

呼吸困難から死に至ることも… 発祥のメカニズム 1.肺の奥まで侵入 2.リンパ球が肺胞を攻撃 3.肺胞が線維化。機能不全に

根こそぎ除去! 予防法は。家のカビ退治

夏型過敏性肺炎の原因は白カビです。菌糸は木の中まで入り込んでいるため、生えている部分を削ったり、木材ごと替えるなどのリフォームで取り除くようにしましょう。掃除できれいにしただけでは効果がありません。元から断つことをおすすめします。
その上で、こまめに窓を開けて風通しをよくしたり、日をよく当てるなどして、再びカビが生えないようにします。

白カビが生えやすい場所 トイレ 台所 洗面所 脱衣所 風呂場 畳の裏