身近な一般用医薬品でも!命に関わる副作用

 体調が悪いけど、病院に行く時間がない…。そんなときの心強い味方が、薬局やネットで購入できる「一般用医薬品」です。ところが身近な薬にも副作用があり、失明や命に関わる事態を招く場合があると明らかになりました。
 消費者庁が公表した資料によると、平成21〜25年度の5年間に報告があった副作用と疑われる症例は1,225件。最も多いのは風邪薬で、解熱鎮痛消炎剤、漢方製剤と多くの人が一度は服用したことのある薬が続きました。
 副作用の一つが「スティーブンス・ジョンソン症候群」です。初期に高熱や喉の痛みといった風邪に似た症状やじんましん、目の充血など皮膚や粘膜の異常が現れます。重症化すると全身の皮膚がやけどのようにただれ、細菌感染を起こし多臓器不全で死に至ることも。薬に対する免疫・アレルギー反応の一種と考えられていますが、明らかな原因は不明です。
 早期治療が早期回復の鍵ですが、過去に服用し問題がなかった薬で突然副作用が起こったり、服用の1カ月後に症状が出たりすると、正確な診断が遅れることがあります。消費者庁は、薬を服用する際は注意事項を守り、少しでも異常を感じたら服用を中止し医師・薬剤師に相談するよう呼びかけています。

CLOSE