「あの時ああしていれば」と後悔したら

誰かに何かを依頼する際、つい「これをやって」「こんな風にやって」と、“What”と“How”だけで伝えてしまいがちです。そのような伝え方では、依頼された側が適当に済ませてしまったり、主体性なく取り組んでしまったりする可能性があります。

たとえば、高校生くらいの子どもに掃除の手伝いを頼む際、上記のように掃除をしてほしいという指示だけでは、面倒くさがって適当に終わらせてしまうことがあります。「四角い部屋を丸く掃く」というわけです。場合によっては、「掃除しておいたよー」と報告したものの、実はほとんど何もしていないということもあるかもしれません。

そこで、依頼する際に「目的」や「理由」、“Why”を伝えてみてはどうでしょうか。

大事なお客様が来るためという掃除の目的を伝えることで、依頼された側に目的意識と責任感が生じます。また、「掃除機をかけるだけではなく、雑巾がけもしたほうがいいな。不要なものを押し入れにしまい、できるだけすっきり見えるように片付けよう」など、掃除の意味を感じながら行動したり、自ら掃除の仕方を提案するようになることでしょう。

別の例で考えてみましょう。

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「お客様との間で理解の食い違いがないようにするために打ち合わせの議事録を書いて」という指示と、単に「打ち合わせの議事録を書いて」とでもやはり、依頼された側の取り組み方には違いが生まれます。目的が明確に理解できていれば、「お客様との間で後々トラブルが生じないように、発言や決定事項をきちんと記載しておこう」などと考えながら議事録を作成することでしょう。

何事も目的を伝えて、共有する

「最近の若い人は、目的を理解しないと動かない」と嘆く年長者にときどき出会います。また「部下や後輩が“言われたこと”しかしない」という声もよく耳にします。

しかし本来、仕事は「何のために」という目的を理解してから行うべきものです。そのため、目的がわからないから、目的が示されないから、“言われたこと”のみ行う、ということは十分考えられます。

何事も目的を伝える、共有するということは、とても大切なことで、それが伝わることで相手の行動も変わってくるのです。

相手に「自ら考えて動いてほしい」と思うのであれば、まずはあなたが目的を伝えて相手と共有することから始めてみましょう。そうすれば、依頼した仕事や作業の質は上がるはずです。

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