臨床心理士、心理学博士 関屋 裕希せきや ゆき

東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野客員研究員。早稲田大学第一文学部心理学専修卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科発達臨床心理学分野博士課程修了後、2012年より現所属にて特任研究員として勤務。専門は産業精神保健(職場のメンタルヘルス)。業種や企業規模を問わず、ストレスマネジメントに関する講演、コンサルティング他、執筆活動を行っている。

家族なのに?いえ、家族だからこそ!

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仕事が忙しいとき、プライベートが立て込んでいるとき、家庭の中に険悪なムードが漂うことがあります。「何でもっとちゃんとしてくれないの」「こっちだって忙しいのに、がみがみ言われるとうんざり」。

昨年育児がスタートした我が家も例外ではありません。家庭に暗雲が立ち込めるのは、初めてのことや慣れないことばかりの環境に直面するタイミングで起こりやすいのかもしれません。そんな中で、やってよかった3つのことをご紹介します。

1つ目は、「ほめ殺し」。その名の通り、相手のいいところを褒めて褒めて褒めまくるというものです。と言っても、毎日直接褒め合うのは難しいので、手のひらサイズの付箋に、それぞれが好きなタイミングで、相手のいいところや感謝したいことを書き込んで壁に貼っていく、というやり方をしています。 書くのは大きな出来事ではなく、「朝おいしいコーヒーをありがとう」とか、「棚の整理をしてくれてありがとう」とか、そんな感じです。月に5枚交わされるくらいですが、壁に付箋が増えていくのは、眺めているだけで嬉しく、読み返しても温かい気持ちになります。

2つ目は、「自分だけの時間」。週末に1時間はお互いに自分1人だけの時間を確保しましょう。その時間は、ふらっと出かけてもよし、近所のカフェで本を読むもよし、ただダラダラするもよし、好きなことをして過ごします。たかが1時間といえども、そのリフレッシュ効果は絶大です。

3つ目は、「全部環境のせい」。気持ちに余裕がなくなってくると、ついついお互いを責めたくなりますが、そんなときに私が言い聞かせているのが、このフレーズです。今自分たちに余裕がなかったり、難しい状況になっているのは、全部環境に原因があるから。だから環境を見直そう、というわけです。そうすると、お互いに相手が悪いという視点から抜け出すことができます。

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例えば、日用品のストックがなくなったときに、どうして買っておかなかったんだともめるのではなく、定期購入を申し込んで環境を改善しよう、という具合。これを続けていくと家事などの仕組み化が進んで生活が楽になると同時に、険悪になるのを予防する効果もあり、一石二鳥です。

家族なのに、そんな工夫が必要なの?と思われるかもしれませんが、毎日生活を共にする家族だからこそ、必要なのかもしれません。

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